どうも、ダラブッカ奏者の~ゆうた~です。
皆さんはダラブッカと呼ばれるアラブの太鼓はご存知でしょうか?
まだ知らないという方はこちらの記事をご覧ください↓
ダラブッカはとても魅力的な楽器ですが、日本国内ではまだまだマイナーな楽器で情報も少ないです。
そんな現状を改善する為に、オンラインでも手軽に学べる素材としてYoutubeチャンネルに定期的にレッスン動画をアップロードしています。
動画は素晴らしくわかりやすいコンテンツですが、文章もやはり無視することのできない重要なコンテンツです。
ということで、シリーズ毎にブログ記事で動画をまとめてアップロードしていきます。
今回はダラブッカ奏者に“中級者の壁”と言われ、習得すると演奏の幅が大きく広がる『ダブルストローク』についてです。
ダブルストロークの種類と効果的な練習法(初級編)
ダブルストロークとは簡単に言えば腕の一振りで2回叩く奏法のことを指します。
*本来利き手であれば利き手と逆であれ2回叩くことをダブルストロークと言いますが、ここでは利き手と逆の手で叩くことを前提として書きます
ダブルストロークの他にシングルストロークと呼ばれる奏法もあり、こちらは腕の一振りで1打叩くことなので、セットで覚えると覚えやすいです。
ドラムや太鼓などでもダブルストロークと呼ばれる奏法はありますが、ダラブッカのダブルストロークの特徴は『指を使う』ことです。
そして「どの指をどのように使うのか?」によってダラブッカのダブルストロークは2種類に分けることができます。
- 薬指1本で2回叩く“エジプシャン”スタイル
- 人差し指と薬指を使って2回叩く“ターキッシュ(トルコ) or スプリット”スタイル
この2つのスタイルはどちらが優れているか?などは関係なく、その用途やスタイルから叩き分けて使う奏者が殆どです。
どちらのスタイルで叩くにせよ、当初は相当な練習が必要になります。 そして手始めの練習としてオススメなのが、以下の手順で叩くやり方です。
- TTK, TTK, TTK, TTK, TTK, TTK, TTK, T
- KKT, KKT, KKT, KKT, KKT, KKT, KKT, K
TやKの意味がわからない方は以下の記事をご覧ください。
この練習法は最初ゆっくりから行い、徐々に頭に同じ腕で2回叩くことを刷り込ませる練習です。
この練習に慣れ、少しずつスピードアップできるようになってくると、必ずダブルストロークを使わないと間に合わないスピードに到達します。
そうすると次に必要なのは指の脱力トレーニングになります。
指の脱力トレーニングはワンハンドクラップとも呼ばれ、脱力した指で手の平を叩く練習なのですが、こちらについては動画をご覧いただくのが一番手っ取り早いかと思います。
ダブルストロークとはなにか? エジプシャン?ターキッシュ(スプリット)? 効果的な練習法? 指の脱力トレーニング? 全てこの動画で説明しているのでぜひともご覧ください。
ターキッシュダブルストローク(スプリットテクニック)の具体的な叩き方と、注意すべき点
指の脱力トレーニングはダブルストロークを習得するためには必要不可欠な練習ですが、ターキッシュダブルストローク(スプリット)を習得するためには指の脱力以外にまず
を知ることが習得への近道となります。
薬指一本で叩くエジプシャンとは違い、2つの異なる指を使用するターキッシュ(スプリット)では、その叩き方や音の出し方を熟知する必要があります。
ステップとしては、
- まずは人差し指一本で音が出せるようになること
- 人差し指で音を出した後に、腕を振り上げることなく薬指で音を出すこと
の2ステップです。
2番目は特に重要となってますので、ぜひ動画を見てどういう意味なのか?を理解していただけると、ターキッシュ(スプリット)の習得が早まると思います。
パラディドルを使ったダブルストロークの効果的な練習法(中級編)
ダブルストロークの習得にはハッキリ言って終わりがありません。
いざ一振りで2回叩けるようになったとしても、その“質“を高める練習が必要になってきます。
その”質“を高める練習に行って欲しいのがドラムの”パラディドルを使ったダブルストロークの練習です。
ドラムのパラディドルとは、
パラディドルは、マーチングやドラムコーなどに使われるスネアドラム・ルーディメンツ(小太鼓基礎奏法)の1つです。パラディドルの「パラ」は連続した2つの音符を左右交互に叩く(RLもしくはLR)という意味で、「ディドル」は同じ手で連続した2つの音符を叩く(RRもしくはLL)という意味です。例えば、シングルパラディドルといったらパラ(RLもしくはLR)とディドル(RRもしくはLL)の組み合わせなので手順はRLRRまたはLRLLになります。ダブルパラディドルはパラが2回、ディドルが1回なのでRLRLRRもしくはLRLRLLといった感じです。via Percusion Library
というものです。 そしてこのパラディドル(正式にはシングルパラディドル)には
- スタンダート
- リバース
- インワード
- ディレイド
という4種類の叩き方があります。
ドラムではLとRで表記しますが、ダラブッカではTとKで表記しますので、TとKを使ってパラディドルを書くと以下のようになります。
スタンダード | tktt, ktkk |
---|---|
リバース | ttkt, kktk |
インワード | tkkt, kttk |
ディレイド | tktk, ktkt |
この練習を行うことにより、ダブルストロークを自分の意図した箇所へ落とし込むことが可能になります。
最初はもちろんゆっくりからスタートし、慣れてきたら少しずつスピードアップアップするのがオススメです。
文章だけではよくわからないという方は、動画もご覧ください。
ターキッシュダブルストローク(スプリットテクニック)の効果的な練習法(中級編)
ダブルストロークには2種類あるということは上記で説明しましたし、どちらの種類にせよ効果的な練習法というのはほとんど一緒です。
しかし、ターキッシュダブルストローク(スプリットテクニック)では効果的な練習であり、なおかつ実際の演奏の場でも活用可能な練習法があります。
それが、マクスーム、サイディー、バラディーの超有名4拍子ビッグ3に合わせて叩く練習法です。
4拍子のマクスームとかって何?というかたは以下の記事をご覧ください。
マクスームを例にとって、叩き方を書いてみます。
1 | – | 2 | – | 3 | – | 4 | – |
---|---|---|---|---|---|---|---|
D(kk) | P(kk) | T(kk) | P(kk) | D(kk) | T(kk) | P(kk) | T(kk) |
このように、右手で叩いているDやT、またはPの間に全てダブルの(kk)を入れるやり方です。
ターキッシュダブルストローク(スプリットテクニック)の練習にもなりますし、実際の演奏の場でもこのようにそれぞれのリズム(マクスーム等)を叩くと、かなりドライブ感の高いリズムが生まれます。
かなり難しい練習ですが、ターキッシュダブルストローク(スプリットテクニック)に慣れてきたらぜひ練習してみてください。
こちらも文字では伝わりにくい部分がかると思うので、ぜひ動画も合わせてご覧ください。
最後に
ダブルストローク奏法というのは冒頭にも書いたとおり、中級者の壁であり、これを如何に叩けるようになるのか?を他の人(主に生徒)に教えるのは講師の人たちの間でも話題に上ることが多いです。
僕が考えた練習法が向いているかどうかはやってみないとわからないですが、少なくともこのやり方で僕自身のみならず僕の運営しているスクールの生徒も少しずつダブルストロークを習得するようになってきました。
ぜひともこのブログ記事やyoutube動画を参考に練習してみてください。
まだまだマイナーな楽器で、ネットやyoutubeを検索しても情報がなかなか出てこない楽器ではありますが、このように少しずつ僕の知ってる情報や効果的な練習法をアップしていきますので、楽しみにしていてください。